会田誠&山口晃
上野の森美術館で開かれている”アートで候”6月19日までということで、今日行きました。
年齢層は幅広く、多くの人が入っていました。
最初は、二人の初期の作品が各数点並んでいます。山口さんは技術的に絵が上手く、確かなタッチのペン書き作品が並んでいました。古い日本絵巻様の構図でありながら、昔と現在を同時に書き込むという独特の作風です。馬の頭でオートバイという発想など細かく綺麗にかけていました。
会田さんはビンラディンパロディーの映像で知られていると思いますが、発想のユニークさとタブーを破るテーマ(戦争画?)などで最近本当によく見かけるようになった売れっ子です。自身が女子学生に変装しヌードになった小さなポートレート写真20枚ほどが有って、思わずじっくり見てしまいました。(^-^)
次の部屋は会田さんの大作5点、”あぜ道”は笑ってしまいますね。
ものすごく大きな作品、「大山椒魚」(パンフの表紙下部分)と沢山の裸の女性がミキサーの中で攪拌されている「ジューサーミキサー」、美術館の天井まで届くような新作「滝の絵」(南アルプスをイメージし、たくさんのスクール水着の少女たちが滝で遊ぶ構図)、それと「紐育空爆乃図」です。ゼロ戦がNYCを火の海にしているもので、イヤーよく描くな~…と思います。その強いてタブーとされるものを描いてゆくという反発心が、あってこその会田誠の存在感でしょうか。
アネックスに展示された小1~中3スケッチ作品と描かれた図画も面白かったです。
小1は小1らしく”こどもはじゅんすい”と拙い字が書かれたチューリップの絵で、小6では環境問題を書いています。
笑ってしまうのが小4で”町をきれいにしよう!”というポスターにフィリッピンのヌード女性とイランのテロリストが小4らしい下手さで描かれていました。
小1は平和だったのに、小5で愛になり、中3は絶望という字だけのポスターも、オー!、中3ですでにね、という感じで会田さんらしいなーと思いました。(勿論、すべて最近作成したものだそうです)
山口さんの絵は古い日本画の俯瞰図の形式で東京の街を書いたり、空想の町や家並み、人々を細かく描いて屏風仕立てにしたものが多く展示されていました。
細かく、いろんなものが面白く描かれていますが、私にはウォーリーを探せ的に思えたり、とっても細かく上手に描いてあるイラスト・漫画のように見えて、あまり興味はありませんでした。
2階には最近の二人の作品が展示してありましたが、まあ、そんなには気になりませんんでしたね。へえ、そんなもんねっていうところ。愛ちゃん盆栽はちょっと面白い…。
小部屋(あたかも控え室風)で会田さんの映像作品10本位を細切れにしてつないだ物を上映していましたね。勿論ビンラディンも含まれていましたよ。小部屋の物置ふうなのが工夫を感じさせましたね。
まあ、話題のものなので見ておいてもいいかもしれない展覧会でした。
見た後、お腹が空いたら、美術館の隣の階段を下りたバンブーテラスの3件のレストラン(和食・韓国料理・中華)はお勧めかな・・・値段もリーズナブルだし、味もよかったですよ。
今日は、韓国いきました。(^^;ゞ
5 件のコメント:
アートで候 二人の作家の似ている部分と違う部分 きっとお互い作家どうしは
意識しているでしょうが 見る側からそこがちょっとわかりにくい気もしました。大きい作品も多く、一体どんなアトリエで製作しているのか 特に会田作品は興味わきました。上野の森は新緑に包まれ 鬱蒼とした雰囲気 不忍の池も合わせた散策 お勧めです。
似ている部分と違う部分。
どこが似ていて、どこが違う部分なんですか?
共通点は、日本の伝統的なものを取り入れていながら、今を描いているというところかな?
違いは、山口さんはいい子、会田さんは悪い子・・・かな??(^-^)
私見ですが 世の出来事を敏感に取り入れ 表現を躊躇わないことが似ているかなと 日本的な表現要素は流行かも 違いは会田作品がメッセージを強く押し付けてくるのに対し 吸い込もうとする山口作品 二人の大作が同じ空間にあると 居心地悪いのはそのせいかもしれません
確かに、日本的な要素を取り入れるというのは、最近の流行かも・・・。
古臭いものも、とっても古くなると新鮮で目新しいものに感じられますからね。
世界に対しても考えると、日本人としての持ち味_でしょうか。
山口作品が吸い込む・・・というのが感覚的に判らないんですけど。
2次元の平面に空間を作り、見ている人をその空間に誘う といった感じです だからウォーリーを探せは言い得ているのかも 絵巻きもの 安野光雅 エッシャーなどのだまし絵的な面白さもあり魅力の一つかもしれません
コメントを投稿